【吐くなとは 言わない】食とみことばと~摂食障害①~

摂食障害…



それは

〈心とからだの病気である。
何らかの目的があり
その事によって心とからだの
バランスが崩れ
食行動の異常というかたちで
表れているものである。〉
有斐閣選書
「食べることの心理学~引用」





私の周りでも
多くの思春期にある少女達
美しくありたいと願う若い女性達が

摂食障害による自責の念を
持っていることは
決して少なくはない…。


そしてその当人の家族も
困惑し どのようにすれば
その摂食障害が治せるのだろうと
不安を募らせている。


そんな

人が生きるために
当たり前に食する行為が


不自然な食へと変貌していくのか…。




いつこのとか
摂食障害の少女と
久しぶりに外で
食事をする事となった。





「何が食べたい?」と訊くならば

彼女は
直ぐに返事が出来ないのである。


もう解っている…


そう
何を食べたいと考えるのではなく

何を食べなければ
吐かないでいられるだろう…と
考えるのである…。




せっかくお金を払って
外食をしても
きっと吐きたくなって
吐いてしまうだろう…


自分の心とからだの反応を既に
確かめているのであろう


私は
彼女が時間をかけて
決めかねているのを

じっと気がつかないふりして
沈黙して待つだけであった。



彼女が
食べると吐くのが苦しいから
お茶するだけで良いと言えば
私もそれに従うし

お腹空いてるから
食べたいと言えば
それに合わせるだけの事だった。



食べることが好きな彼女は

スイーツもお肉もお野菜もパスタも
ラーメンも食べられるし

Instagramでは
嬉しそうにタピオカや
グルメの写真を
幾つも載せている様な
何処にでもいる普通の少女である…。


そんな彼女がやっと
お腹が空いてるから
と言うので

彼女の選んだ
お店に行った。


そうして
彼女とお話しながら
在り来たりなランチ時間を
楽しんだ…。

彼女の美味しそうに食べる顔が
私は好きだった…。

そんなひとときもつかの間

お店を出る頃には
案の定
苦しそうに彼女が項垂れてる。

もしこの瞬間
彼女が
吐きたい…と言うならば


以前の私なら

誰でもそうだと思うのですが

「吐かない方が良いよ」と
言うのではないかと思う…。

普通なら

ましてその家族ならば
からだを心配をし
栄養疾患に陥ると考える為に

その様な言葉が出るのが
当然であろう。


彼女はまだ項垂れていたが

お店を出て家に行きたい
トイレに行きたいと言った。

そして家に向かう途中
「あぁ  吐いちゃダメだ ダメだ」

そういうので
私は訊いた。

「何故吐いちゃダメなの?」

彼女は
怪訝な顔をして

「勿体ないじゃない…
お金払って食べてるのに
悪いし
栄養にならないし
それに吐くとき苦しいし…  」

イライラして彼女は
苦しそうに言葉を吐いた。

まるでフォアグラを作るための
ガチョウになったみたいに…。


耐え兼ねた彼女に
私はひと言言った…。



「吐けば良いじゃない」



すると彼女は
もがきを止めてこちらを見た…。




「吐けば良いじゃない。
吐きたいんでしょ?
だったら吐けば良いんだよ。」


「だって…」

彼女はまだ躊躇していた。

「どうせこの後苦しい時間で
動けなくなるんだし

勿体ない事はないよ

何故なら食べてる瞬間は
とても美味しかったのだし

舌がそれを覚えているでしょ

楽しかったのだから
それで充分じゃない。

苦しいとか辛いとか
太るとか思っているなら

決して
栄養なんかにならないよ。

無意識にからだは拒絶しているから
吸収もしずらくなってしまうと
思うな…。

もう吐くこと
気にしなくて良いじゃない。

何も悪いことしてない。
何も悪いことじゃない。」


すると彼女の表情は変わった…。


そして
その後の彼女の様子は


吐くことへの罪悪感や
責める思いが少しは軽くなった様
だった…。





本人が
一番解っているんですよ…。

この行為が良くない事なのだと…。



もうじゅうぶんに責めて責めて
来ているのだもの…。





時が流れ…


現在
彼女は

とても幸せに暮らしている。

以前のように吐いて
苦しんでいるという情報は特に
ない。

完全ではないと思うが
言えることは

そこを重視しない

着目しないということを



わたしはいつも自然に
思うようにしている…。









ここで


なんて事を言う女なのだろうかと
冷ややかに反感をもたれる方も
いらっしゃるかも知れない。


もちろん緊急を要する栄養疾患
体重減少
内臓疾患にある人には
きちんとした医師のもと
治療を
受ける事だと思っている。

けれど
摂食障害とは
長い目で見守って
行くものだと思っている。



【食べることの心理学】の著者である
今田純雄氏は


〈食行動の異常には
何らかの目的がある。

その目的外達成の為に
食行動の異常という不適切な行動を
選択しているのである。

その様な選択をしなくてもすむ
あるいは 食行動の異常があることで自分自身を責めないで
生きていく方法が
あることに気づくこと
あるいは気づかせてあげることが
大切である…〉

と述べたあとに、


その行為に
着目する事ではなく
変えられない
過去に起きた傷や
心の痛み等に
とらわれてしまうわけでもなく
その行為の奥底には

未来の自分がどのように
変わっていく為に
行っていることなのか
自分を見つめることが
大切なのだ〉

…と言う。




この摂食障害は
何度も振り戻しもあるだろう。

その症状に
一喜一憂する事なく

治った
治ってなかったと


白と黒

全と無に

決めつけなくて良い…。




【食べることの心理学】
今田純雄氏は最後にこう語る。

〈いつか必ず

あるがままの
自分を受け入れるときが来る

そう信じて…。〉











どんな状況でも
どんなに失望しても


あなたは
愛されているのだから…。

















 [あなたがたのからだは、
あなたがたのうちに住まれる
神から受けた聖霊の宮であり、

あなたがたは、
もはや
自分自身のものではないことを
知らないのですか。

あなたがたは
代価を払って買い取られたのです。

ですから自分のからだをもって
神の栄光を現わしなさい。]

 (コリント人への手紙
                        第16:19~20)





「わたしの目には

    あなたは高価で尊い
     わたしはあなたを愛している。」


(イザヤ43章4節)



「吐くなとは言わない」









~ブルーグレィの教会で~




人の心模様の独り言…。


























~みことばと食と~


このシリーズはしばらく

綴らせて下さいますように…。






感謝します…。



























































9つの果実~RawFood&RhemaFood~

9つの果実では、 Raw=生 Rawのフレッシュな 栄養だけではなく Rhema いわゆる 聖霊の果実を 潤い 補うことを お伝えしていきます。 平和の神ご自身が、 あなたがたを全く聖なるものとしてくださいますように。 主イエスキリストの来臨のとき、 責められることのないように、 あなたがたの霊、たましい、からだが完全に守られますように。 テサロニケ第1の手紙

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